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ボスニア・ヘルツェゴビナの「奇跡の町」 聖母目撃、公式調査で熱気

 ボスニア・ヘルツェゴビナの山あいに世界中のカトリック信者が押し寄せる“奇跡の町”がある。29年前に聖母マリアの目撃談が伝えられ、これまでに3000万人以上が巡礼に訪れたとされる。ローマ法王庁(バチカン)も今年に入り目撃談の公式調査に乗り出しており、小さな町は熱気に包まれている。
 ボスニア南部のメジュゴリエ。台地状の山の上に開けた人口数千人の町だ。カトリック教徒が多いクロアチア人住民の地域で、1981年に地元の若者6人が町外れの丘でマリアに会い、その後も頻繁に姿を見たと述べたことから一躍有名になった。
 「29年前と比べたら驚くべき発展だ。これもまさに奇跡だね」。当時からメジュゴリエの教会に勤めるクライェビッチ神父(59)が笑う。教会のほかに目立った宗教施設はないが、巡礼者の波は止まらない。

 ■祈りの地 生活はビジネス一色に

 教会と民家が点在するだけだった村には今、日本人を含め年間200万人が訪れ、一帯は観光バスで渋滞する。教会の野外ミサでは数千人が一斉に祈り、信者のざんげにも各国出身の聖職者がそれぞれの言葉で応じる。
 ミサに参加したカナダ人のアグネス・ウォンさん(60)は「広々とした場所で祈ると安らぐ。聖母の存在を身近に感じられるようだ」と話した。
 バチカン公認の聖母出現の地はフランスのルルドやポルトガルのファティマなどが知られる。クライェビッチ神父はメジュゴリエについても「バチカンは今、ここで起きている現象を真摯(しんし)に受け止めていると思う」。
 住民の生活も一変。ペンション経営者トニー・ドディックさん(45)は「すべてが変わった。今はビジネス一色だね」。
 タバコ栽培が中心の貧しい暮らしは過去のものに。信者相手の店、タクシー運転手や旅行代理店と仕事には困らない。町の人口は10倍に増えたといい、地価も高騰した。
 町のホテルや民宿は100軒以上。教会前に連なる土産物店は増える一方で、2ユーロ(約220円)のロザリオから数百ユーロのマリア像まで並ぶ。あふれる信者に、数カ国語を操る従業員が応対する。
 ドディックさんは「ここにはあらゆる人が来る。聖母出現の地と認められると思っているよ」と期待を示した。

Wikipedia : メジュゴリエ
Međugorje – Svetište Kraljice Mira
Medjugorje Video – Free online videos of Medjugorje & Marian apparitions
Wikipedia : ローマ教皇庁
Wikipedia : 聖母マリア