Archive for the ‘ 04天文・気象・環境 ’ Category

Astro Arts
隕石からチタンと硫黄からなる新しい鉱物を発見

 1969年に南極で発見された小惑星起源と思われる隕石から非常に小さい新種の鉱物が発見され、ワソナイトと名づけられた。この発見はナノテクノロジーの応用例であると共に、初期太陽系の様子を探る上で重要なものである。

 今回発見された新しい鉱物は、1969年に南極で発見されたYamato691(注1)と名づけられている隕石から見つかった。1969年といえば、太陽系最古の年代を持つと言われたアエンデ隕石(注2)や初めてアミノ酸が発見されたマーチソン隕石(注3)が発見され、アポロ11号、12号が初めて月試料を地球に持ち帰った記念すべき年でもある。
 NASAの中村・メッセンジャー・圭子研究員率いる研究チームは、このYamato691の隕石薄片の中で棒状カンラン石コンドリュールと呼ばれるコンドリュール(注4)の中から新しい鉱物を発見したが、これが含まれているのは1つの棒状カンラン石コンドリュールだけであった。
 走査型電子顕微鏡でこの新しい鉱物が含まれる領域を見つけ、ガリウムイオンのビームで切り抜き、さらに薄くした後に透過型電子顕微鏡で測定を行ったところ、この新しい鉱物はチタンと硫黄だけからなり、その結晶構造も非常に独特のものであることがわかった。
 新鉱物は、隕石や衝突の研究で多大な功績を残しているカリフォルニア大学ロサンゼルス校のジョン・T・ワソン教授の名前から「ワソナイト」と名づけられた。
 新しい鉱物の発見はその鉱物が誕生したときの温度や圧力、酸化還元状態など様々な環境情報を引き出す大きなヒントとなり、このYamato691の母天体が太陽系形成以後どのような歴史を経てきたのかを知る上で大きな発見となる可能性がある。

注1:「Yamato691」 南極の大和山脈(Yamato Mountains)で見つかった普通隕石。後ろの数字は発見年数と何番目に発見されたものかということを示す。

注2:「アエンデ隕石」 メキシコに落下した隕石で、熱や水による変成をほとんど受けておらず、これに含まれるCAIと呼ばれる物質が太陽系最古の年代を持つとされてきた。しかし2011年4月7日現在では、太陽系最古の年代を持つ隕石はアフリカの砂漠で発見されたNWA2364と言われている。

注3:「マーチソン隕石」 オーストラリアに落下した隕石。この発見以後、隕石からアミノ酸などの有機物はしばしば見つかっている。

注4:「コンドリュール」 隕石中に見られる数mmから数cmの球状の物質。一度加熱を受け急冷されてできたと考えられているが、詳しいことはわかっていない。棒状カンラン石コンドリュールはコンドリュールの中でも棒状のカンラン石が見つかっているものである。

NASA – Scientists Find New Type Of Mineral In Historic Meteorite

日本経済新聞
ロシア、宇宙船ガガーリン号打ち上げ 50周年を記念

 旧ソ連の宇宙飛行士ガガーリンが人類初の宇宙飛行に成功してから12日で50年になるのを記念し、ロシアはガガーリン号と名付けたソユーズ宇宙船を5日、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地にある50年前と同じ発射台から打ち上げた。米ロのメディアが報じた。
 米ロの宇宙飛行士計3人が搭乗。そのうちの1人で米航空宇宙局(NASA)のギャラン宇宙飛行士は「50年前は一つの国が(宇宙開発の)競争のために1人の男を宇宙に送った。今はわれわれ3人が国際協力を体現している」と述べた。
 ソユーズ宇宙船にはガガーリンの写真が飾られ、初飛行直前に発した「行きましょう」という意味のロシア語が機体に書き込まれた。
 宇宙船は9分後に予定の軌道に乗った。7日には米ロなどの飛行士が待つ国際宇宙ステーションとドッキングする予定。
 ガガーリンは1961年、宇宙船ボストーク1号で人類初の宇宙飛行に成功。1時間48分で地球を1周しソ連に帰還。飛行時の印象を「地球は青かった」と語った。

Wikipedia : ユーリイ・ガガーリン
Wikipedia : ソユーズ
Baikonur Cosmodrome (NIIP-5/GIK-5)

時事ドットコム
北極圏のオゾン層破壊、最大に=フロンガスなど残留-WMO

 世界気象機関(WMO)は5日、北極圏上空のオゾン層濃度が昨年秋から3月下旬までに約40%減り、破壊規模が過去最大になったと発表した。フロンガスなどオゾン層を破壊する物質が大気にとどまっていることに加え、上空の気温が極めて低くなったことが主因。
 WMOは、人工衛星や気球などを使って大気中のオゾン層を測定。これまで最もオゾン濃度の低下が深刻だった約30%を上回る規模の減少を確認した。破壊されたオゾン層が移動すれば北極に近い高緯度地域で人体に有害な紫外線が強くなる可能性があると予測、注意を呼び掛けている。

WMO Homepage
Ozone loss in Arctic spring 2011 | WMO

大阪で桜が開花 平年より1日遅く

日本経済新聞
大阪で桜が開花 平年より1日遅く

 大阪管区気象台は31日、大阪で桜(ソメイヨシノ)が開花したと発表した。大阪城西の丸庭園(大阪市中央区)で開花を確認。平年より1日遅く、昨年と比べると10日遅い。
 気象台によると、31日の大阪市の最低気温は7.7度で平年並み。「昨年は暖かかったため開花が早かったが、今年は平年並みに戻った」としている。

大阪管区気象台ホームページ

ITmedia
化学同人、「放射線の性質と生体への影響」をPDFで無償公開

 化学専門書や自然科学関連書などを出版する「化学同人」は、同社発行の書籍から、震災および原発事故に関連した部分を当面の間PDFファイルで全文無料配布を行っている。

放射線の性質と生体への影響を詳細に解説

「放射線の性質と人体に及ぼす作用について知りたい」――日本大震災による福島第一原子力発電所の事故で、放射性物質や放射線について正しい知識を欲している方は少なくない。そんな中、化学専門書、自然科学関連書などを出版する「化学同人」は、同社発行の書籍から、震災および原発事故に関連した部分をPDFファイルで全文無料配布している。

 PDFで無料公開されたのは、同社が発行している「ベーシック薬学教科書」シリーズの12巻「環境」の第8章「放射線の性質と生体への影響」。放射線の性質や分類、外部被ばく、あるいは内部被ばくによる放射線の生体影響などが詳しくまとめられている。

 原発や放射線などに関連して無料公開されたPDFファイルはこのほかに、放射線と人体への影響などを解説した「Newton」の過去記事を公開したニュートンプレス、講談社ブルーバックス「原発や放射線」から一部を公開した講談社、原子力関連の一部論文をPDFで無料公開した岩波書店などがある。

放射能の性質と生体への影響 | 化学同人(PDF)
放射線とは? 「Newton」が解説記事を無料公開
原発や放射線を解説した講談社ブルーバックス、無料公開