日本経済新聞
「赤プリ」きょう閉館 6月末まで被災者受け入れ

 「赤プリ」の愛称で親しまれたグランドプリンスホテル赤坂(東京・千代田)が31日午後、閉館する。最終日の宿泊者らからは閉館を惜しむ声が聞かれた。4月9日から6月末までは東京都と同ホテルの運営会社であるプリンスホテルが共同で、東日本大震災の被災者を受け入れる予定。
 1955年に「赤坂プリンスホテル」の名称で開業。建築家の丹下健三氏が設計した地上40階建ての新館は83年にオープン。バブル期には若者のデートスポットとして人気を博したが、リーマン・ショック以降の景気低迷や、周辺ホテルとの競争激化で、最近は客室単価の下落が続いていた。
 出勤途中に訪れた川崎市在住の中村功さん(60)は「30代のころ、40階のバーでよくお酒を飲んだ。青春の思い出の場所」。最終日に家族4人で宿泊した千葉県成田市在住の中学生、鈴木美樹さん(15)は「よく夏にプールで遊んだ。父の発案で最後に宿泊でき、思い出深い一日になった」と話した。
 閉館後、新館では6月末まで福島第1原子力発電所の事故で避難生活をしている福島県の被災者らを受け入れる。最大で約1600人の受け入れが可能で、従業員の鈴木悠介さん(27)は「閉館後も社会に貢献できることを誇りに思う」と話した。その後は歴史的価値が高い旧館は残し、新館などは取り壊し、複合ビルを建設、高級ホテルが開業する予定だ。

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Wikipedia : 丹下健三
丹下都市建築設計