日本経済新聞
新幹線はやぶさ発進、国内最速の時速300キロ 東京―新青森、最短3時間10分に

 5日、東北新幹線に新型車両「はやぶさ」(E5系)がデビューした。最高時速は300キロメートルで、鉄道の営業運転としては山陽新幹線のN700系新幹線と並んで国内最速を誇る。東京―新青森駅間を最短3時間10分と、これまでより10分早く結ぶ。
 東日本旅客鉄道(JR東日本)は2012年度末に最高時速を320キロメートルに上げ、東京―新青森駅間は最短3時間5分程度とさらに近づく。
 「はやぶさ」は既に試乗会が開かれ、参加者の多くは「揺れが少なく、快適だった」と話していた。試験走行を線路近くで見学しても、それほど騒がしくはない。「はやぶさ」には従来型の新幹線車両より速く走り、同時に騒音や揺れを減らす技術的工夫が満載なためだ。
 「はやぶさ」は、東北新幹線の主力車両「はやて」(E2系)に比べ極端に車体前面が細長く伸びている。この「ロングノーズ形状」は見た目の格好良さで前人気が高いが、東北新幹線に多いトンネルを高速で通過するときに空気を徐々に押し込むことで、出口の騒音や振動を抑える役割も果たす。
 さらに音が小さいパンタグラフを開発したり、機械音を減らすため下部の台車を含めて車体を覆ったりしている。揺れを検知して車体を微調整し、乗客が感じる左右の振動を抑える装置「フルアクティブサスペンション」を全車両に付けたことも、快適な乗り心地につながっている。
 車いすでも使える大型トイレ、女性専用化粧室など車内設備も改善した。
 15メートルにもなるロングノーズ形状のため、先頭車両は客室部が狭い。JR東日本はこれを逆手にとり、最も新青森寄りにある10号車を 18席限定の超高級車両「グランクラス」とした。革製座席は1列に3つしかない。横も前もゆったりしており、後ろには45度傾けられる。専属アテンダントから新聞・雑誌、東北産食材を使った弁当や飲み物などが提供され、至れり尽くせりだ。
 終点まで乗るとグリーン車より5000円程度高い2万6360円(通常期)かかるが、JR東日本は「新幹線版のファーストクラス」として、企業幹部や富裕層の出張・観光利用を開拓したい考えだ。
 関連商戦も活気づいている。JTBは3月6日~6月30日、往路は「はやぶさ」に乗れる1泊2日の青森行きツアーを実施する。青森県内を中心にリンゴジュース、菓子、玩具など記念商品も相次ぎ発売されている。
 「はやぶさ」は当初、仙台発着便を含めて1日3往復のみ。しばらくは東北旅行をしても乗る機会が限られそうだが、車体は川崎重工業と日立製作所で製造が進んでおり、徐々に運行本数が増えてゆく見通しだ。

JR東日本 | “Hayabusa” debut!

・☆東北新幹線「はやぶさ」運行初日☆東京8:12発 新青森行き
YouTube Preview Image
・時速300キロ 「はやぶさ」デビュー
YouTube Preview Image