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美保神社、創建前から勾玉製作か 島根県教委と國學院大調査

 島根県教委と國學院大学(東京都)は28日、松江市美保関町の美保神社境内遺跡で、神社創建前の古墳時代中期(5世紀ごろ)に祭祀(さいし)用の勾玉(まがたま)作りが行われていたとみられると発表した。
 平成8年度の調査で遺跡からは土器約1万点と勾玉の原料となった碧玉(へきぎょく)497点が出土したが、使用方法が分からず、県教委と同大が共同で調査していた。
 これまでの調査から、同所で航海の安全を祈願する祭祀が行われていたらしい。建物遺構が確認されていないため、神社創建前から実施されていた可能性が高いという。
 勾玉は古代装身具の1つ。材料は、松江市玉湯町で採取された花仙山産碧玉で、出土した素材片を結合して母岩が復元できたことから、遺跡まで運び、製作したとみられる。
 同大の加藤里美講師(歴史学)は「地域を挙げての大がかりな祭祀が行われていた可能性がある。この地での神社の発生と、古代社会の祭祀や信仰を考える上で重要な発見」と指摘している。
 出土品は2~27日まで、出雲市の県立古代出雲歴史博物館で公開される。

美保神社
島根県立古代出雲歴史博物館