神奈川新聞社
中世の“ヘソクリ”? 下馬周辺遺構床の穴から鎧や古銭が出土/鎌倉

 鎌倉市由比ガ浜の下馬周辺で、鎌倉~室町時代の建物跡などからなる遺跡の発掘作業が進んでいる。倉庫とみられる遺構の床には穴が掘られており、中から鎧(よろい)や古銭が出土。遺跡から保存状態の良い鎧が出土するのは県内初で、穴の中で“ヘソクリ”として保存していた可能性もあるという。5日には同遺跡の見学会が催される。
 調査はかながわ考古学財団が、鎌倉警察署の建設に伴い昨年6月から実施。約1900平方メートルから、13世紀後半~15世紀のものとみられる竪穴遺構36軒、250基以上の土坑などが発見された。これらの竪穴遺構は、倉庫だった可能性があるという。
 竪穴遺構の床に掘られた穴からは、古銭や鎧が出土。鎧は中堅クラスの部将などが、馬に乗らずに戦う際などに着用したとされる腹巻(はらまき)鎧とみられる。かなりの部分が残った状態で出土するのは県内では例がなく、全国的にも珍しいという。「祭祀(さいし)的な理由よりは、穴を掘って保存していた可能性が考えられるのでは」という。
 また、遺跡周辺では当時、商人らが店を構えていたといわれており、同財団は「当時の周辺の土地利用について検討する上で貴重」としている。
 見学会は同市由比ガ浜2の11の遺跡現地で、5日午前10時と午後1時半から。無料で、荒天の場合6日に順延。駐車場なし。問い合わせは同財団電話045(842)9888=前日まで、電話080(6568)4394=当日のみ。

財団法人 かながわ考古学財団
下馬周辺遺跡見学会のお知らせ(PDF)