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巨匠、竹内栖鳳の幻の大作を確認 足立美術館が初公開へ

 近代日本画の巨匠、竹内栖鳳(1864~1942年)が描いたびょうぶで、これまで所在が分からなかった「雨霽(うせい)」が確認されたことが、24日までに分かった。制作した記録だけが残っていた“幻の大作”で、栖鳳の研究を進める上で貴重な作品といえそうだ。島根県安来市の足立美術館で3月1日から初公開される。
 びょうぶは、栖鳳の代表作の一つで東京国立近代美術館が所蔵する作品(07年)と同タイトル。六曲一双で、それぞれ縦171センチ、横366センチ。左隻は雨上がりに強風でうねる柳の幹をつかむトビの姿が、右隻にはセキレイが飛んでゆく姿が、それぞれ描かれている。瞬間的な情景を卓抜な筆致で描写している。
 足立美術館によると、同作品は一昨年末に東京の画廊から連絡を受けて購入。署名と落款、作風から真作と鑑定された。実業家渋沢栄一が友人の資産家宅(東京)の大広間を飾るために栖鳳に依頼したもので、栖鳳の年譜などと照合し、28年制作の「雨霽」と確認された。この資産家一族が所有し続け、展覧会などへの出品は一度もなかったという。
 同館の織奥かおり学芸員は「風に揺れる木々は栖鳳のお気に入りのモチーフだった。07年の『雨霽』から年代を経て、新たに描いてみようと思ったのではないか」と話している。

足立美術館:ADACHI MUSEUM OF ART
春季特別展 | 足立美術館:ADACHI MUSEUM OF ART