河北新報社
棚田オーナー人気上々 新年度4市町に拡大 会津地方

 福島県会津地方の中山間地域で行われている「棚田オーナー事業」が人気を集めている。2009年度に柳津町で始まった事業は、10年度に喜多方市と会津美里町の2地区、11年度は下郷町の1地区が加わり、計4地区になる。里山風景や農業体験に加え、地元の人々との交流が参加者を引き付ける。過疎や高齢化が進む集落にとっても、活気が生まれるなどの効果が表れている。
 棚田オーナー事業は、農業の担い手不足が深刻な集落の水田を守り、地域を活性化させようと始まった。09年度は1地区19組、10年度は3地区で計44組が参加し、首都圏や仙台市などの中高年が目立っている。11年度は表の4地区で、新規に58組を募集する。
 各地区とも4月頃から計5~8回、田植えや除草、稲刈りなどを体験する。参加費はいずれも1組3万円で、収穫したコシヒカリの玄米30キロがもらえる。野菜の収穫や山菜採り、そば打ち体験などもある。
 昨年、喜多方市高郷町揚津(あがつ)の棚田に参加した仙台市青葉区のNPO職員真壁さおりさん(38)は「農作業は初めての体験だったが、充実感があった。地元の人と話すことで、自分が住んでいる地域を見つめ直すきっかけにもなった」と話す。
 受け入れ側にも利点がある。柳津町久保田の農業井関光義さん(67)は「若者がおらず、地域を元気にしたかった。都会の人といい雰囲気で農作業をすることができ、生きがいを感じている。体が続く限りやりたい」と言う。
 4地区を指導する会津大短期大学部の森文雄教授(農業経済学)は「参加料などの現金収入を得る経済的な効果はもちろん、地域のまとまりが強くなることや、参加者の来訪が楽しみになるといった効果も大きい。今後は、2地域居住や移住につなげる意識が大切だ」と語る。

福島県会津4地域棚田オーナー募集!(PDF)
棚田オーナーを募集します! | 下郷町芦ノ原地域おこし推進協議会(PDF)