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世阿弥ゆかり5冊、文化財に 奈良・田原本町教委が登録

 奈良県田原本町教委は、能楽を大成した世阿弥(室町時代初期)ゆかりの補厳(ふがん)寺(同町味間)に残る室町時代の「宝陀山(ほうださん)補厳禅寺納帳(のうちょう)」4冊と江戸時代の「補厳禅寺開山支派(かいざんしは)」1冊の計5冊を町指定文化財に登録した。納帳には世阿弥の法号「至翁禅門(しおうぜんもん)」の文字が記されている。
 補厳寺は至徳元(1384)年に創建された曹洞宗寺院。納帳は寺領の土地台帳で、「町東南部の中世の様相を伝える数少ない古文書として貴重」とされた。
 町教委によると、昭和30年代に能楽研究者により、世阿弥が能役者の金春禅竹(こんぱるぜんちく)に宛てた書状にみえる「ふかん寺」が補厳寺であることが突き止められ、納帳に「至翁禅門」と世阿弥の妻「寿椿尼(じゅちんに)」の記載があることが判明した。
 世阿弥は補厳寺第2世の竹叟智厳(ちくそうちげん)に多大な影響を受けたと推察されるという。納帳は法要の供え物を収穫する「年忌田(ねんきでん)」に関するもので、町教委は「世阿弥夫妻が永く菩提(ぼだい)を弔われたことが明らかになった」としている。
 同町の指定文化財制度は平成20年に始まり、今回の登録は5件目。

Wikipedia : 世阿弥