大分合同新聞
砂湯の魅力PR 砂掛けマイスター誕生

 別府市上人ケ浜の別府海浜砂湯に、砂湯温泉の魅力をPRする「砂掛けマイスター」が誕生した。第1号になったのは“砂掛けさん”として14年以上活躍する井村節子さん(63)=同市野田=。22日、市役所で認定証を受け取り、「砂湯の気持ちよさを多くの人に感じてもらい、別府観光のために少しでも力になりたい」と話した。
 マイスター制度は、指定管理者として市営の別府海浜砂湯、竹瓦温泉の砂湯を運営する市綜合振興センターが創設した。砂掛けさんと呼ばれ、観光客にじかに接するスタッフの砂湯温泉に対する知識やサービスを向上させ、入浴客を増やすことを目的に、両施設の実務経験3年以上のスタッフを対象に募集。接遇や後継者育成などをテーマにしたリポートと、技術や接客態度などの実技審査の結果、井村さんを認定した。
 「学んだ英会話を生かせ、手術を受けた後の自身の体力づくりにもなる」と、この職を選んだ井村さん。最初は先輩の教え通りに鋤簾(じょれん)で入浴客の体に砂を掛けるだけだったが、鹿児島・指宿温泉を訪ねるなどして研究。“手を使って体を包んであげる”オリジナルの砂掛けを考え出した。「つぼを刺激できるよう腰や肩甲骨の下に手で砂を入れてあげたり。若いスタッフには手の仕事は心の仕事と教えてます」
 ヨーロッパやアジア各国のあいさつなども覚え、外国人観光客には、リラックスしてもらおうとそれぞれの国の言葉で声を掛ける。「たかが砂掛け、されど砂掛け。地味な仕事だけど、『また別府に』という思いを残してもらえるよう、優しく温かい砂掛けをしていきたい」と話す。
 別府海浜砂湯は1986年に同市が営業を始めた。ミシュランの旅行ガイドブックに二つ星で紹介されるなど、外国人観光客にも人気。昨年度は約2万9千人が利用した。

9.別府海浜砂湯|別府市ウェブサイト|