沖縄タイムス
サンゴ礁「10%以下」8割 09年度初調査

 県自然保護課が2009年度に沖縄本島と周辺離島の海域で実施したサンゴ礁の現況調査で、サンゴが海底を覆っている割合(被度)が10%以下となる区間が全体の8割に上ることが19日、県のまとめで分かった。海岸域すべてを網羅した調査は旧環境庁が1990年度から92年度に実施して以来で、県が実施するのは初めて。専門家は「沖縄のサンゴ礁の現状を示す貴重なデータ」と評価し、変化に注目しながら調査を続け、今後の保全活動に活用していくことを期待した。(金城珠代)
 同調査は09年度からの3年計画。サンゴ礁資源情報整備事業の一環で、初年度は本島と周辺に位置する離島(瀬底島や古宇利島、伊計島など)が対象だった。
 潜水する調査員をボートで引き、水深5メートル前後の礁斜面(サンゴ礁外側の斜面)の被度を6段階で評価する。総延長580キロを調べた結果、最も悪い状態の「ごく低い(被度5%以下)」が全区間の54・4%を占め、「低い(同5~10%)」が24・6%、「やや低い(同10~25%)」は13・6%と続いた。
 一方、「やや高い(同25~50%)」は6・0%、「高い(同50~75%)」は0・9%、最も良好な状態と評価された「ごく高い(同75%以上)」は0・4%にとどまった。被度が50%以上だったのは那覇空港西礁斜面や那覇港離礁など西海岸10区間と、大浦湾礁斜面など東海岸5区間だった。
 また優占するサンゴを種類別に見ると、高水温に強くオニヒトデに食べられにくいといわれるハマサンゴ属が最も多かったことから、1998年の白化現象や度重なるオニヒトデの大量発生など大きなかく乱を免れたサンゴ群集が残ったと推測されている。
 同課は「20年前に国が実施した調査と直接比較することはできない」とした上で「一部で改善、悪化している場所があるものの、全体的にはサンゴが減っている状態」と見る。日本サンゴ礁学会の土屋誠会長は「おおむねサンゴ礁の現状と合った結果で、今後の貴重な資料になる」と評価し、今後の調査継続に期待した。

沖縄県自然保護課
サンゴ礁資源情報整備事業の報告書