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絶滅のはずが! 山形の雪山に現れた「幻のニホンジカ」

 山形県内では絶滅したと考えられていた「ニホンジカ」が大江町の山中で目撃された。地元の大江町山岳会のメンバーがトレッキング中に偶然遭遇したもので、真冬の“珍客”に山の達人たちもびっくりしている。
 ニホンジカを目撃したのは、山岳会のメンバーで大江町職員の庄司光幸さん(32)。先月29日、知人と2人で大頭森(だいずもり)山(標高984メートル)にトレッキングに出掛けた。正午までに登れるところまで行って引き返す計画を立て、午前9時半に出発したという。
 3メートルほど積もった雪をかき分けて沢伝いに歩いていた午前11時半ごろ、知人が「何かいる」と庄司さんに声をかけてきた。雪崩を気にして上を見ていたが、視線を戻すと大きなお尻が逃げていくのが分かった。
 最初は地元でよく見かけるカモシカかと思ったが、足が長く、長い角を持っていたので、「シカがいるわけない」と思いながらもシャッターを切ったという。
 知人によると、シカは木の皮を食べていたようで、2人が会話しながら歩いてくるのに気づき、逃げ出したようだ。一瞬見失ったが、白い雪に角が出ているのを発見。「シカも慌てることもなく雪に隠れていたのでしょうか」(庄司さん)。“体隠して角隠さず”であっさり見つかりはしたが、冬場でエサもなく体力も落ちていると考え、深追いはしなかった。
 持ち帰った写真を山形大学名誉教授に見せたところ、「ニホンジカのオスで4~5歳」とのお墨付きももらった。
 山形県内では大正期にニホンジカは全滅したとされている。シカは雪を嫌い、冬場にはエサもなくなることから山形からいなくなったとの見方がある。ちなみに、カモシカは「ウシ科」で、動物学的な分類上はシカではない。
 しかし、庄司さんによると、昨年、山形県朝日町で開かれた「マタギサミット」では県内の目撃例も報告されたという。

Wikipedia : ニホンジカ