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新県立博物館あす起工式 伝統や文化、未来の子らに 三重

 ■総事業費120億円/42万点の資料、文書/恐竜化石や自然再現展示

 建設要望があったものの長い間実現しなかった新しい県立博物館の建設が28日から始まる。津市一身田上津部田の建設予定地で同日朝、鍬(くわ)入れなどの起工式が行われる。総事業費は約120億円。今期限りで勇退する野呂昭彦知事にとり一つの大きな実績となる予定で、平成26年春のオープンを目指す。

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 津市広明町にある現在の県立博物館は昭和28年開館で老朽化し、耐震性に問題があるため、平成19年10月から休館している。老朽化の過程で昭和60年ごろから、故田川亮三元知事や北川正恭前知事時代から建て替え要望があり、建設場所の駆け引きや財政問題とのからみで紆余(うよ)曲折があったものの、平成19年再選の野呂知事が公約として建設を表明。県議会の了承も取り付け着工に至った。

 ◆エネルギー循環型施設

 新県立博物館は現在の県総合文化センター近くの約3万8千平方メートルの敷地に鉄骨鉄筋コンクリート造り3階建て(延べ床約1万1千平方メートル)の建物を25年春までに建設。免震構造で収蔵品に危害がないようにするほか、地中熱利用や雨水利用など循環型のモデル施設にする。
 建設コンセプトは、未来の子供たちに三重を愛してもらえるよう地域の伝統や文化を伝えるとともに、自然や歴史を学ぶ「文化と知的探求の拠点」となるような施設を目指す。
 基本展示室とテーマ展示室、学習交流スペースは3階に設け、収蔵庫は吹き抜けの1、2階部分に設置。約42万点の地学、動植物、考古、美術、歴史、民俗資料や歴史的公文書を収蔵する。建物南側は体験学習や研修、資料閲覧など県民が利用しやすい交流創造エリアとし、交流広場や里山の森も生かす。
 基本展示室は太古の恐竜化石「トバリュウ」や「ミエゾウ」のほか、県内の鈴鹿山脈や大台ヶ原、伊勢湾、熊野灘の自然を再現展示。テーマ展示室では複数のテーマで大小さまざまな企画展を展開する。
 野呂知事は「新博物館が新たな知の創出・循環の場として人づくりや地域づくりに貢献し、人間力も含めた、みえの文化力が向上するよう願う」としている。

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