茨城新聞
明治期の赤れんが酒蔵再生、ギャラリーに 常陸太田 「後世に」と改修1年がかり

 常陸太田市東一町に現存する明治の豪商・旧稲田屋の赤れんが造り酒蔵がオープンギャラリー「倉」(小泉正オーナー)に生まれ変わり、22、23の両日、関係者にお披露目された。ツタに覆われ、50年以上放置されていたが、市が筑波大に委託した学術調査で文化財的価値のある建物と判明。小泉さんが後世に残そうと約1年がかりで改修した。今後は趣味のサークルや芸術愛好家らに発表の場として広く提供していくという。
 酒蔵は、この地で酒造業を営んでいた稲田敬造が1910(明治43)年に建築。赤れんが造りの3階建てで、宮大工の斎藤辰吉が同時期に建てられた市内の旧制太田中講堂(国の重要文化財)に影響され、外観や内装に意匠を凝らした。
 その後、稲田家は店を畳み、酒蔵は使い手もなく商店街の片隅で忘れられた存在に。しかし、市が2009年、筑波大大学院の藤川昌樹教授研究室に鯨ケ丘地区の町並み調査を委託、その中で「明治期の3階建て赤れんが蔵は県内で珍しい」と絶賛されたという。
 所有者の小泉さんが酒蔵を覆ったツタを取り払い、内装も往時の面影を残してギャラリーに改修。由緒を記した表札を立てた。
 お披露目に招かれた関係者は往時の威風をよみがえらせた酒蔵を見上げ、「よく残っていた」「これは立派」などと感嘆の声を上げていた。

・赤煉瓦蔵の改修が進む Hitachiota Hi-Vision Diary
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