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被災者23万人、6年前の津波で観光振興

 23万人以上の死者・行方不明者が出た2004年のインド洋津波・地震から26日で6年。
 約13万人の死者が確認された最大の被災地インドネシアのナングロアチェ・ダルサラム(アチェ)州では来年から、「津波の遺産」(州政府)を生かした観光振興事業が本格的に始まる。
 約8万人が犠牲となった州都バンダアチェ市には、津波で海から約3キロ離れた住宅地に流されてきた大型船や津波の様子を伝える博物館、犠牲者が眠る集団墓地などがある。 復興事業が一段落した今、同州の文化・観光担当ラフマダニ氏は「津波の怖さを伝えるのはアチェ人の義務」と語る。
 当局は来年を「観光年」と位置づけ、観光パンフレットやDVDを国内外に配布。旅行会社と連携してパッケージツアーを売り出す。年間約75万人(09年)の観光客の5割増が目標だ。
 人口約450万人のアチェ州は被災までの約30年間、分離独立を求める武装組織と政府軍の戦闘が続いた。津波を機に和平が実現したものの、失業率は8・6%(10年2月)程度で推移、経済は好調とは言えない。
 「津波の遺産」が呼び込むカネへの期待は大きい。バンダアチェで車レンタル業を営むダルリン・ダルウィスさん(50)は「観光地になれば市民の収入は増え、私のビジネスにとっても大歓迎」と話す。「観光でアチェの安全を証明でき、他産業への投資も増える」(民間活動団体職員)との声もある。

2009.02.23 BBC NEWS | Asia-Pacific | Tsunami museum opens in Indonesia