日本経済新聞
東北新幹線が全線開業 新青森駅から1番列車出発

 東北新幹線が4日、全線開業した。新たに北の始発・終着駅となった新青森駅(青森市)からは午前6時31分、初の列車「はやて12号」が東京駅に向けて出発した。東京駅から新青森駅まで行く始発の「はやて11号」は、10時過ぎに新青森駅に到着する予定だ。
 東京―新青森駅間は674.9キロメートルあり、最短3時間20分で結ぶ。八戸駅で在来線特急に乗り換えていた時より約40分早く着ける。
 東日本旅客鉄道(JR東日本)は新型車両E5系「はやぶさ」の投入と増速運転で、2013年春には3時間5分まで短縮する計画だ。15年度には北海道新幹線に接続し、新函館駅(仮称)まで延伸される。

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東北新幹線が全線開業、初日からダイヤに乱れ

 東北新幹線は4日、八戸駅(青森県八戸市)から新青森駅(青森市)までの81・8キロが開通し、東京―新青森駅間(713・7キロ)の全線が開業した。
 これにより、本州最北の青森県から九州まで新幹線の主要路線がつながった。東京―新青森駅間の所要時間は最短で3時間20分と、東京から青森まで在来線を乗り継ぐのに比べて約40分短縮される。一方、福島県内での強風のために一時運転を見合わせるなど、開業初日からダイヤに乱れが生じた。
 東北新幹線の盛岡駅以北については、国が1972年に基本計画を決定した。旧国鉄時代の1982年に大宮―盛岡駅間が開業した後、2002年12月の盛岡―八戸間の部分開通を経て、整備新幹線としては初めての全線開業にこぎつけた。建設費は国と地元自治体が負担した。同じ整備新幹線としては、来年3月12日に九州新幹線鹿児島ルートが全線開業する。2015年度には、北海道新幹線のうち、建設が進んでいる新青森―新函館間が開業する予定だ。
 東京、新青森の両駅では一番列車を送り出すセレモニーが行われ、下りの「はやて11号」が午前6時28分に、上りの「はやて12号」が同6時31分にそれぞれ定刻通りに出発した。東京―新青森を結ぶ「はやて」は1日に15往復する。特急料金を含めた運賃は1万6370円(普通車指定席、通常期)。

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東北新幹線、2012年度末には時速320キロ

 4日に全線が開業した東北新幹線は、これまで延伸などの節目にあわせて高速化されてきた。
 来年3月には新型車両「E5系」=愛称はやぶさ=が投入される。当初の最高速度は時速300キロだが、2012年度末には320キロに引き上げられ、1982年の東北新幹線開業時と比べて約1・5倍のスピードとなる。
 JR東日本によると、大宮―盛岡間で開業した際の東北新幹線の最高速度は210キロ。85年の上野―大宮駅間の開業に伴い240キロに引き上げられ、現在使われている車両「E2系」が導入された97年に、現行の275キロに達した。はやぶさの最高速度が320キロに引き上げられると、東京―新青森間を最短約3時間5分で結ぶ。以前は、八戸駅で特急に乗り換え、東京―青森間は約4時間。新幹線開業前の70年代は上野―青森駅間を約12時間かけて特急が結んでいた。

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「かもしか」ラストラン 新幹線開業で消えゆく特急

 東北新幹線は4日、新青森駅まで延伸し、全線が開業する。待望の新幹線は、青森市内と東京都を乗り換えなしの3時間30分前後でつなぐ。開業を前に3日の街はお祝いムードに包まれるとともに、この日がラストランとなる列車を惜しむ鉄道ファンらの姿も目立った。
 午後3時45分。国鉄時代から走ってきた485系の車体の秋田行き特急「かもしか」が、鉄道ファンらに見送られながら青森駅を出発した。
 青森から秋田に向かう特急が「かもしか」の名で走るのはこの日が最後。時刻表から名は消え、4日からは秋田方面の奥羽線特急はすべて「つがる」の名に統一される。
 埼玉県桶川市の会社員亀田就さん(39)は有給休暇をとって青森へ来た。「青森が好きで、『かもしか』も何度も乗った。古くて味のあるこの車両に乗れなくなることが残念」と、白地に赤と青のラインを施した車体に乗って寂しげ。青森発の最後のかもしかに乗って、「弘前駅までの30分を楽しみます」と話した。
 新幹線開業で県内の鉄道事情は様変わりする。
 八戸―青森間の東北線は第三セクター「青い森鉄道」となり、同線をこれまで走っていた特急「つがる」や「スーパー白鳥」「白鳥」はすべて青森または新青森駅の発着に変わる。
 また、奥羽線では「かもしか」がなくなるほか、新潟行きの「いなほ」も県内で見られなくなる。4日以降、新潟へ向かうには秋田駅で乗り換える必要がある。
 八戸駅での特急列車と新幹線の乗り継ぎも、この日が最後の風景になった。
 2002年の八戸開業以来、青森方面からの乗客は八戸駅まで在来線で向かって新幹線に乗り換える必要があった。在来線が遅れると、目的の「はやて」に乗り継ぐことができず、八戸駅で次の新幹線を待たねばならないこともあった。
 スーパー白鳥30号に乗って午後6時40分に八戸駅に到着した東京都渋谷区の主婦中島敏子さん(68)は午後6時57分のはやて30号で自宅のある東京に向かった。
 十和田市の実家には90歳と86歳の両親が2人だけで暮らしており、20年ほど前から東京と十和田市を行き来しているという。最近は介護のためにほとんどを実家で過ごし、月2回ほど東京へ帰る生活。スーパー白鳥は乗り慣れた列車だった。
 4日以降は自宅に近い七戸十和田駅から新幹線に乗るという。中島さんは「便利になります」と笑顔で話した。
 青森の玄関口も、八戸に向かう特急の始発駅だった青森駅から、東京行きのはやてが直接乗り入れる新青森駅に移る。
 新青森駅の飲食店など19店舗が入る「あおもり旬味館」で郷土料理店のマネジャーを務める花田栄介さん(29)は「玄関口である新青森駅で観光客をもてなしたい」と、3日は最後の準備に追われていた。
 一方、青森駅のホームにある立ち食いそば屋で働く相馬三枝子さん(52)は「毎日、当たり前のように見ていた列車が見られなくなるし、出発直前までそばをかき込むお客さんの姿を見られなくなることが一番寂しい」と複雑な表情を見せた。

JR東日本:東日本旅客鉄道株式会社
東北新幹線・北海道新幹線 – 青森県庁ホームページ
JR東日本:駅情報検索(東北新幹線の駅)
JR東日本:駅の時刻表
えきから時刻表 路線沿線(駅名)

・2010.12.4 東京駅発新青森行き1番列車「はやて11号」
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