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受難語る地中の石仏 上智大のアンコール遺跡調査団

 【シエムレアプ(カンボジア)=藤谷健】世界文化遺産でもあるカンボジア・アンコール遺跡群のバンテアイ・クデイ寺院で発掘調査を続ける上智大学アンコール遺跡国際調査団(団長・石澤良昭学長)が、19、20日にかけて13世紀ごろの石仏6体を土の中から発掘した。廃仏(反仏)運動が盛んだったこの時期に仏像を崇拝する人によって安置された可能性があり、当時の宗教観を探る貴重な発見とみられる。
 発掘されたのは、水神ナーガ(蛇)の上にブッダが座ったバイヨン様式と呼ばれる仏像の一部。寺院の周りをめぐる堀の北側の岸で、6体が並んで見つかった。いずれも寺院の祠堂(しどう)に向いていた。
 調査団は9年前、同寺院で200体以上の破壊された仏像を発掘。今回の仏像も同じ頃のもので、切断された仏像の一部とみられる。
 調査団の田畑幸嗣・上智短期大学講師(東南アジア考古学)は「アンコール遺跡群で仏像が並んで見つかること自体が、これまでなかったと思う。同じ場所から、建物を建てる際に地鎮のために埋める水晶も見つかった。まだ仮説の域を出ないが、敬虔(けいけん)な仏教徒が宗教的な意図を持って置いたのではないか」と話している。

産経ニュース
上智大がアンコール遺跡群で、石仏6体発掘

 カンボジア北西部シエムレアプのアンコール遺跡群のひとつである、仏教寺院バンテアイ・クデイの発掘調査をしている上智大アンコール遺跡国際調査団(団長、石沢良昭学長)は21日までに、胴体部分などが切断された石仏6体を発掘した。12世紀末から13世紀初めごろのものとみられる。
 石仏6体は寺院の周りにある堀の護岸に沿って並んで埋められており、いずれも寺院の方に顔面を向けていた。このため「仏教が弾圧されていた当時、信仰を変えなかった住民が、意図的に埋めたのではないか」(三輪悟・上智大アジア人材養成研究センター現地所長)とみられている。
 同寺院は12世紀末にジャヤバルマン7世が建立。アンコール王朝ではそれまでヒンズー教が浸透していたが、ジャヤバルマン7世は大乗仏教を信仰した。

Wikipedia : アンコール遺跡
上智大学アンコール遺跡国際調査団
Wikipedia : ヒンドゥー教
Wikipedia : 大乗仏教