準々決勝進出を賭けての16カ国の戦いのうち半分の4試合が終わった。

  • ウルグアイ 2 - 1 韓国
  • ガーナ 2 - 1 アメリカ (延長戦決着)
  • ドイツ 4 - 1 イングランド
  • アルゼンチン 3 - 1 メキシコ

韓国・ウルグアイ戦は1点を争う接戦で、同日に行われたガーナ・アメリカ戦は延長戦にもつれ込んだ。負ければワールドカップに終わりを告げる一発勝負のノックアウトステージとあって、グループリーグとはまた違った熾烈な戦いだった。翌日の2試合は優勝候補に名前が挙がるチーム同士の戦いとあって、サッカーファンなら観る前からワクワクしたに違いない。まずはドイツ・イングランド戦。前半、1点を追うイングランド・ランパードが放ったミドルシュートはクロスバーに当たり、ゴールラインのボールふたつ分くらい内側に落ちてからゴールの外側に向かって弾んだ。当然ながらこれはゴール(得点)で、追いついた(はずの)イングランド選手は喜んだが審判の判定は何と「ノーゴール」。本来なら同点で折り返すはずが、このことが影響したのか後半にドイツに追加点を決められ万事休す。実はドイツ・イングランド戦は過去にも因縁があった。1966年大会(開催地・イングランド)の決勝でドイツ(当時は西ドイツ)とイングランドの顔合わせとなり、2-2で延長戦に突入し、その前半にイングランド選手が放ったシュートが今回と同じようにクロスバーに当たり真下に落ちた。ゴールと認められるのはボールが完全にゴールラインを越えなければならないが、当時はかなり微妙だったにもかかわらず審判はイン・ゴールの判定。さらに追加点を入れたイングランドが結局優勝した。近年になって映像解析の結果、ノーゴールだった可能性が高いという結論になったが、くしくも44年の時を越えて同じ対戦国との試合で今度は泣くことになったイングランド。運命のいたずらか。
この数時間後のもうひとつの試合、アルゼンチン・メキシコ戦ではメキシコのキーパーが弾いたボールをメッシがシュートし、そのボールをゴール前に居たテベスが頭で押し込んだ。ところがテベスの位置が明らかにオフサイド・ポジションで当然ながらこれはノーゴールとなるべきだが何とインゴールの判定。これによりアルゼンチンが先取点を挙げ、その後に追加点を重ねて勝利した。まさか一日に2試合連続で大誤審が起こるとは誰も想像できなかっただろう。以前からボールがゴールラインを割ったかどうか判定する「ゴールライン・テクノロジー」の導入案がFIFAで検討されてきたが、皮肉にも正確性等の問題から今年3月に却下されたばかりだそうだ。「勝ち点」を争うグループリーグとは違って勝敗を争う決勝トーナメントでは1点が試合を左右する。様々な分野で先進テクノロジーが普及する昨今、誤審を生むリスクがある審判の目だけではなく、国を背負って戦っている選手たちのためにも早急に何らかの対策を望む。